未利用熱エネルギー
未利用エネルギーとは、工場排熱、地下鉄や地下街の冷暖房排熱、外気温との温度差がある河川や下水、 雪氷熱など、有効に利用できる可能性があるにもかかわらず、これまで利用されてこなかったエネルギーの総称です。
「未利用エネルギー」という範疇には多種多様なエネルギー源が包含されますが、 現状では、排熱と海水・河川水等の温度差に大別されます。
排熱
- 工場排熱
- 清掃工場の排熱
- 変電所の排熱
- 超高圧地中送電線からの排熱
- 地下鉄や地下街の冷暖房排熱
温度差エネルギー
- 生活排水や中・下水の熱、地中熱
- 河川水、海水の熱
- 雪氷熱
(参考:国立研究開発法人 国立環境研究所 ホームページより)
当研究会で主に取り扱っているのは以下の二つです。
地中熱
地中熱とは、地中約5~10mより深いところは、四季や天候に左右されず地温はほぼ等しくなっています。
そこにある、自然の熱エネルギーを地中熱といいます。 地中熱を取り出し、地上と地中の温度差に相当する自然エネルギーを活用することで、 従来の空気を熱源とする空調システムより環境に優しく経済的な空調システムを実現しています。
アクティブ型地中熱利用空調システム
地下の循環パイプで熱交換を行い、ヒートポンプを利用して温熱・冷熱をつくり、冷暖房や給湯に使用します。
下水熱
下水熱とは、下水の水温は大気に比べ、年間を通して安定しており、冬は暖かく、夏は冷たい特質があり、都市内に豊富に存在しています。
この下水水温と大気温との差(温度差エネルギー)を、冷暖房や給湯等に活用することにより、省エネ・省CO2効果が発揮されます。